『いただきました 信州』

 

2015年7月3日(金)〜8日(水)、

東京・表参道OPAギャラリーにて

生まれ故郷長野県(信州)の「食」をテーマに

初めての個展を開催いたしました。

連日雨の降るあいにくの天気でしたが、

たくさんの方にご来場頂き、

充実した展示期間を送ることができました。

故郷でありながら知らないことも多く、

調べる過程がとても楽しかったです。

 

展覧会のタイトル『いただきました 信州』の

「いただきました」は、

長野県の中部・南部を中心に「ごちそうさま」の

意味で使われている方言で、

今回絵を描き始める際に、

改めて全てを食べたことにちなんでいます。

取材記を冊子にして
お配りしました。 
​ クリックでPDFファイルが
ご覧いただけます ▶︎ 
いただきました信州.jpg
山葵

山葵

安曇野市に「大王わさび農場」という日本最大規模の山葵園があり、北アルプスからの湧き水を利用して育てられています。山葵を使った色々な料理が楽しめ、自然豊かな観光スポットになっています。小学生の頃よく連れて来てもらい、「わさびソフトクリーム」を食べたり、「わさびチョコレート」をお土産に買っていました。

五平餅

五平餅

小判型や団子状にまとめたご飯を串に刺し、醤油や味噌、クルミなどで作った甘いタレを塗って焼き上げた料理です。お米が貴重だった時代には、お祝いの料理として出されていたそうです。高速道路のサービスエリアでフランクフルトなどと一緒に売られていて、遠出の際の楽しみの一つでした。 参考:木曽町観光協会HP

塩丸いか

塩丸いか

海のない長野県で海産物を食べるため、古くから魚介類は塩漬けにして運んでいたそうです。塩丸いかは、皮を剥いたイカを茹でて塩漬けにしたものです。そのままでは塩気が強いため、水に浸けて塩抜きをした後、輪切りのきゅうりなどと和えて食べることが一般的です。

みすゞ飴

みすゞ飴

創業百年を超える老舗が作る、果物、寒天、砂糖、水飴を固めた乾燥ゼリーのお菓子です。お土産のお店で見かけないことはないくらい、長野土産を代表する商品の一つです。色んな包装の商品がありますが、この色鮮やかなセロハンのものを見ると、長野を思い出します。 ※みすゞ飴は株式会社飯島商店の商品です

りんご

りんご

生産量全国第2位のりんごは、県を代表する果物の一つです。企業や道路の名に「りんご」がついていたり、長野県PRキャラクターがりんごとクマをモチーフにしたものだったりと、とても愛されている果物です。ちなみに鮮度が落ち、シャキっとした食感が失われることを「りんごがぼける」と言います。 参考資料:さわやか信州旅.net HP

おやき

おやき

小麦粉・蕎麦粉等で作った皮で、野菜や小豆などの具を包み、熱した食品です。長野県全域で見られる郷土料理ですが、調理法や具材は地域によって様々。パン屋やスーパーに置いてあったり、給食にも出るような身近な存在でした。私は甘い味噌で味付けした定番の茄子おやきが好きです。

王滝かぶ

王滝かぶ

長野県内には、地域固有の食文化とともに育まれてきた在来品種の「伝統野菜」が70以上存在します。そのうちの一つ「王滝かぶ」を今回描きました。根の部分は「赤かぶ漬け」、茎の部分は塩を使わないで作られる乳酸菌発酵食品「すんき漬け」にされて食されています。 参考:長野県webサイト信州HP

柚餅子

柚餅子

和菓子にも柚餅子はありますが、この柚餅子はそれとはかなり違います。天龍村特産の柚子の中身をくり抜き、味噌や胡桃などを詰めて蒸し、長期間乾燥させて作った保存食です。ゆずの香りも強く残り、ほのかに味噌味のする独特の風味で、お酒のおつまみやお茶請けに食べられています。 参考:天龍村公式webサイト

凍り餅

凍り餅

お菓子として、あるいは離乳食などとして食べられる「凍り餅」は、冬の寒い時期に作られる昔ながらの保存食です。ついたお餅を和紙で包み紐で編んだ後、水に浸し寒風の中で凍らせ、溶かすことを約2ヶ月繰り返して作られます。家の軒下に吊り下げられている風景に、季節を感じます。 参考:JA長野県「長野県のおいしい食べ方」HP

信州味噌

信州味噌

日本有数の味噌生産地長野。「信州味噌」の出荷数量は年間19万トン超でシェア46%(全国1位)です。色は淡く、味わいは辛口が特徴とされています。近代化の進む味噌作りの中で、今回取材した石井味噌(松本市)は、昔ながらの杉樽を使った天然醸造を守り続けています。 参考資料:信州みそラボ HP、石井味噌 HP

七味唐からし

七味唐からし

七味唐辛子の老舗八幡屋礒五郎。1736年(元文元年)に七味唐辛子を善光寺の境内で売り出したことから始まりました。およそ90年前にデザインを考案され受け継がれてきたブリキ缶は、県内の飲食店や各家庭に浸透しており、これぞ長野土産の定番です。香り豊かな美味しい七味です。 ※「七味唐からし」は株式会社 八幡屋礒五郎の商品です

鮎

6月から7月にかけて県内各地の河川で解禁される鮎釣りは、初夏の風物詩です。上田地域の千曲川には鮎の好きな珪藻が豊富にあり、それを食べて成長したあゆは「上田あゆ」と呼ばれ、東京方面にも出荷されています。塩焼きの他、一夜干しや甘露煮、天ぷらにされて食べられています。 参考:上田市HP

野沢菜

野沢菜

松本の祖母の家に行くと、色んな漬け物が食卓に並んでいました。野沢菜漬けはその代表格です。お茶請けに漬け物というのは、長野ならではの習慣のようです。私にはうまくできませんが、親指と中指でつまんだ爪楊枝と人差し指で挟んで食べるのが長野流。酸味と歯ごたえがくせになる一品です。

けんちん巻

けんちん巻

豆腐をひじきや人参などと混ぜ合わせ湯葉で巻いて蒸したもので、おせちの素材としてよく出される郷土料理です。ほんのりと甘い、優しい味わいです。元々は伊達巻きを模した精進料理だったそうですが、我が家のおせちでは伊達巻きと並べて出されていました。

笹寿司

笹寿司

時々、祖母が手作りの笹寿司を食べさせてくれました。クマザサの葉に一口大程度の寿司飯、具材には甘く煮込んだ椎茸やクルミ、錦糸卵や紅ショウガなどをのせた郷土料理です(具材は地域により様々)。これが用意されていた時はとても嬉しかった思い出があります。 参考:JA長野県 長野のおいしい食べ方 HP

くるみおはぎ

くるみおはぎ

東御市は日本有数のくるみ産地で、くるみを使ったお菓子が多数作られています。くるみおはぎは、甘く仕上げたくるみだれにくるみの粉をまぶして作られる、くるみ尽くしのお菓子です。また江戸時代に活躍した力士“雷電”の故郷でもあり、二つを組み合わせた「雷電くるみの里」という道の駅があります。

栗かのこ

栗かのこ

小布施町は栗の産地として有名で、栗を使った和菓子店が多数あります。栗かのこは栗きんとんの一種で、小布施町一帯の名菓です。蜜漬けした栗を、栗だけで作られた餡に混ぜて作られたこのお菓子は、上品な甘さで栗の風味もしっかりと感じられます。また栗おこわも有名で、よく食べていました。

山菜

山菜

雪融けの時期から夏にかけて収穫される山菜は種類も豊富で、一般的な野菜に比べ個性的な風味のものが揃います。幼い頃はその強いクセが苦手だったのですが、今ではすっかり大好きになってしまいました。今春食べた筍、野かんぞう、たらの芽、こごみ、ウルイ、わらびを描きました。

朴葉巻

朴葉巻

端午の節句に作られてきた、全国的には柏餅に相当するお祝いのお菓子です。枝付の朴の葉を利用して包まれていて、見た目にもとても面白い商品です。中身は米粉を練って作った餅にあんを包んでいて、一口噛んだ時に若い朴葉がかなり強く香る印象的な味わいです。 参考:木曽町観光協会HP

とうじ蕎麦

とうじ蕎麦

数年前、伯父がごちそうしてくれたとうじ蕎麦が、今回の展示のきっかけでした。そば処長野県でも、珍しい郷土料理です。「とうじ」には諸説ありますが、そばを籠に入れ、野菜やキノコなど具沢山で熱々のつゆに浸す(投じる)ことから名付けられたようです。からだの暖まる、冬ならではの食べ方です。 参考:ながわ観光協会HP

辛味大根(からみだいこん)

辛味大根(からみだいこん)

一般的な大根よりも小ぶりで辛味の強いものを「辛味大根」と総称します。今回描いたものは皮が鮮やかな紫色ですが、切ると真っ白な中身があらわれます。水分が少なく、薬味として最適です。山葵とはまたひと味違う強い辛味と旨味が楽しめます。信州蕎麦や天ぷらとの相性は抜群です。

 ©2014 Takeuchi Takumi 竹内 巧 イラストレーションファイル